“わら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ワラ
語句割合
36.5%
29.5%
19.4%
4.0%
微笑3.7%
2.8%
嘲笑1.2%
哄笑0.7%
冷笑0.5%
0.4%
(他:15)1.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みんなは、そんないやしい小やっこどもが、人なみに、もっともらしくゆずり合うのをおもしろがって、やんやとわらいました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
仕事しごとなんでも牝鷄めんどりでなくつちやうまかねえよ」といつてはかげわらふのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
厚い舌をだらりと横に出した顔だけの皮を残して、馬はやがて裸身はだかみにされてわらの上に堅くなってよこたわった。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
寒くないようにわらを敷いて、できるだけ居心地の好い寝床ねどここしらえてやったあと、私は物置の戸をめた。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ところが、役者はこっちの方だと云いたいくらいさ、最初から、給金しんしょうも出ないくせにわらわれどおしじゃないか」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
兵士つわものたちは、この常とは変って悠々閑々ゆうゆうかんかんとした戦いの準備を心竊こころひそかわらっていた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
この『かたわ娘』は古い従来の風俗をわらったもので、それに対抗して万亭応賀まんていおうがは『当世利口女』を書いた。
明治十年前後 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
それにつけても自分の油断はわらうべき一代の失策だったし、彼の怒りも愚かなる暴挙ぼうきょに過ぎないことをあわれんだ。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私が入口に入る姿を見ると、すぐ上り口の間で炬燵こたつにあたっていた加藤の老人夫婦は声をそろえて微笑わらいながら、
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
耳を引っ張って、藤吉は何ごとか囁き込む。にやり微笑わらって委細承知した彦兵衛、一足先に部屋を出て、急ぎ梯子段を下りて行く音。
そうかと云って社会の輿論よろんも、お島婆さんの悪事などは、勿論わらうべき迷信として、不問に附してしまうでしょう。
妖婆 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
娘は鳥渡の間、傍を向いて、まるでひどく気を悪くでもしたかのような表情を浮かべたが、直ぐに肩をゆすぶらしてわらった。
アンドロギュノスの裔 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
ひと手疵てきずを負つて苦んで居るのを、はたで観て嘲笑わらつてるやうな、其様そんな残酷な人間ぢや無いよ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
屹度あの婆あどもは、後でおらたちを嘲笑わらつてゐくさるだよ、でなかつたら、この場へ新らしい帽子を賭けてもええだ。
あまのじゃくがどっかで哄笑わらっている、私は悲しくなってくると、足の裏がゆくなるのだ。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
あッはッは! 庭松の月を仰いで、造酒は肩を揺すって哄笑わらった。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
『そういうお前は、言葉のうらで、良人のおれが、こうして無策むさくな顔しているのを冷笑わらっているのであろうが』
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「自分一人偉い者のようにいって」お前もそういって冷笑わらった。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
ここに天の宇受賣白さく、「汝命いましみことまさりてたふとき神いますが故に、歡喜よろこわらあそぶ」と白しき。
委巷いこうの曲士のごとし、誠にわらう可き也、と云い、明道何ぞすなわち自らくるしむことかくの如くなるや、と云い、伊川いせんげんを評しては
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
赤シャツの農夫は炉のそばの土間に燕麦オートわらを一束敷いて、その上に足を投げ出して座り、小さな手帳に何か書き込んでゐました。
耕耘部の時計 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
赤シャツの農夫はのそばの土間に燕麦えんばくわら一束ひとたばいて、その上に足をげ出してすわり、小さな手帳てちょうに何か書きんでいました。
耕耘部の時計 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「狼どの狼どの、わらしやど返してろ。」
狼森と笊森、盗森 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「狼どの狼どの、わらしゃど返してろ。」
狼森と笊森、盗森 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
雪之丞は、相変らず、焦立いらだちも見せず、含笑わらって、
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
と、雪之丞、含笑わらったが、その笑いが凄い。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
わしはちやんと知つとる——諸君がこの老人を哂笑わらひ出されるつてえことをな。
実を言へば、そろそろ村でも、わしのことを哂笑わらひだしをつたのぢや。
津の国人は馳りながらも、なお尽きぬ嘆きの言葉を絶たなかった。和泉の国人はからからとわらった。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
和泉の人は依然つめたくわらって歩を試しながらいった。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
即ち鶉居山房はからからとわらひ出した。
(新字旧仮名) / 原民喜(著)
そして彼女は、滝本の胸に顔をおしつけて堪らなさうに失笑わらひを怺へた。
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
金は自分の室へ帰って女と顔をあわせた時、その日のことを精しく話した。女は何もいわずにひそかにわらった。金は女のしたことではないかと思って聞いた。
五通 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
大の字に引っくり返って、爆笑わらった。
永楽元年には、韃靼だったんの兵、遼東りょうとうを犯し、永平えいへいあだし、二年には韃靼だったん瓦剌わら(Oirats, 西部蒙古)とのあい和せる為に、辺患無しといえども、三年には韃靼の塞下さくかを伺うあり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
二人は道具を入れた小さい行李こうりの様なものを楓の枝ごみの葉かげに置いたり散らばったわらを足で押えてしごきながらひろって居る。
通り雨 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)