“哄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どっ61.1%
どつ20.4%
どッ5.6%
とき3.7%
どツ1.9%
わら1.9%
こう1.9%
わっ1.9%
わらひ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを道庵が出て易々やすやすと解決をつけてしまったから、今まで黒山のように人だかりしていた連中が、ここで一度にどっ喝采かっさいしました。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
まめもち草餅くさもち砂糖餅さたうもち昆布こんぶ切込きりこみたるなど色々いろ/\もちき、一番いちばんあとのうすをトンととき千貫せんぐわん萬貫まんぐわん萬々貫まん/\ぐわん、とどつ喝采はやして、かくいちさかゆるなりけり。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「や! 雪だ、雪だ。」とよばわったが、どやどやとして、学生あり、大へべれけ、雪の進軍氷を踏んで、とどッとばかりになだれて通る。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それと共にときの声を上げて一隊の歩兵が——どこに隠れていたものか知らん、刀を抜いて群衆の後ろから無二無三にきり込んで来たので、吉原の廓内くるわうちが戦場になりました。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
をりからきこえはじめたのはどツといふ山彦やまひこつたはるひゞき丁度ちやうどやまおくかぜ渦巻うづまいて其処そこから吹起ふきおこあながあいたやうにかんじられる。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
和泉の人は依然つめたくわらって歩を試しながらいった。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
俊亮はそう言ってこう笑した。俊亮の笑声につれて、みんなも笑った。しかし、その笑声には、変に固いところがあり、何かにつきあたったように、ぴたりととまった。
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
……黙って切ってくれて、ふふふんと笑うと、それまでこらえていたらしい乗客が一斉いっときわっ吹出ふきだしたじゃありませんか。次の停車場へ着くが早いか、真暗三宝まっくらさんぼうです。飛降とびおり同然。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)