“どつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
45.8%
何処8.3%
哄然8.3%
胴突8.3%
何家4.2%
何所4.2%
4.2%
4.2%
4.2%
4.2%
驀然4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
隣り座敷では三味線さみせんがいよ/\はげしくなつて、濁聲だみごゑうたふ男の聲も聞えた。唄ひ終ると、男も女もどつと一時に笑ひはやすのが、何かのくづれ落ちるやうな勢ひであつた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
目に見えぬ空の何処どつかで花火が揚る。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そして、も一人の女中と何か囁き合ひ哄然どつと笑ふ聲が聞えて來た。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
人を! いい加減にしねえと胴突どつくぜ!
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
あの時は、ほんとに喫驚びつくりしたよ。東京の何家どつかの女將おかみにしては野暮臭やぼくさくもあるし、第一言葉が違ふし、それにフイと下駄を見ると、ヒドいやつ
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「あなたは、何所どつか悪いんぢやありませんか。大分たいぎさうに見えますが……」
坊っちやん (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
脊負せおほて渡り來りて河原にどつさりおろし女に向ひ今も道々いふ通り今夜の中女郎に賣こかす程に此己を兄樣あにさまとぬかしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
鎭めて聽居きゝゐたりしがいまかたをはりし時一同にどつほめる聲家内やうちひゞきて聞えけり此折しも第一の客なる彼の味岡勇右衞門は如何いかゞ致しけんウンと云て持病ぢびやう癪氣しやくき差込さしこまれ齒をかみしめしかば上を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
物のわけをもしらぬ者ども、小肘こひぢつかんで引立ひつたて、車一両に二三人づゝ引のせ奉るさへに、若君姫君の御事さま、さても/\といはぬ者なく、其身の事は不申、見物の貴賤もどつなき
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
どつきますけれど、自分も葬式には毎日あぶれて来るし、お米を買ふお金は無いし、先生の知つての通り、うちには餓鬼が六匹も七匹も居りまつしやろ。
心晦こころくらみて覚えず倒れんとする耳元に、松風まつかぜ驀然どつと吹起りて、吾にかへれば、眼前の御壕端おほりばた
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)