“何家”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どこ76.3%
なにや7.9%
かけ2.6%
どけ2.6%
どっか2.6%
どつ2.6%
なにいえ2.6%
なにうち2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みちの両側しばらくのあいだ、人家じんかえては続いたが、いずれも寝静まって、しらけた藁屋わらやの中に、何家どこ何家どこも人の気勢けはいがせぬ。
星あかり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今日は何家なにやの裏二階で、昨日きのうはどこの離れでとぶ客の名が知れると、妙なことにチンコッきりおじさんが納まらなくなった。
そこで身を起して銭箱ぜにばこの中から毎日節約して貯め込んだ十三枚の小銀貨と百八十の銅貨をさらけ出し、皆ひっくるめて衣套かくしの中に押込み、戸締をして寶兒を抱えて何家かけの方へと一散に走った。
明日 (新字新仮名) / 魯迅(著)
何でもい、本当ねわし此方こっちゃへ奉公に来た時始めておめえさんのお姿を見て、あゝおつこしい女中しゅだと思えました、斯ういうおつこしい人は何家どけ嫁付かたづいてくか
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「僕もそうです。そして今一度貴女に会いたいとばかり思っていました。今度も実はその積りで来たのです。無論何家どっかかたずいていて会える筈は無かろうとは思いましたが、それでも若しかと思いましてね……」
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
あの時は、ほんとに喫驚びつくりしたよ。東京の何家どつかの女將おかみにしては野暮臭やぼくさくもあるし、第一言葉が違ふし、それにフイと下駄を見ると、ヒドいやつ
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
何家なにいえでも構わん、とにかく今日からは屋島の案内人じゃ。これ、者ども、やつから目を放すな、鎧を脱がすな、逃げようとしたら即座に射殺せ」
何家なにうちなどはうでもござります、伯父樣おぢさま御全快ごぜんくわいにならば表店おもてるもわけなきことなれば、一にちはやつてくだされ、伯父樣おぢさまなんぞとぞんじたれど、みちとほこゝろ
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)