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哄
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どつ
ふりがな文庫
“
哄
(
どつ
)” の例文
豆
(
まめ
)
の
餅
(
もち
)
、
草餅
(
くさもち
)
、
砂糖餅
(
さたうもち
)
、
昆布
(
こんぶ
)
を
切込
(
きりこ
)
みたるなど
色々
(
いろ/\
)
の
餅
(
もち
)
を
搗
(
つ
)
き、
一番
(
いちばん
)
あとの
臼
(
うす
)
をトンと
搗
(
つ
)
く
時
(
とき
)
、
千貫
(
せんぐわん
)
萬貫
(
まんぐわん
)
、
萬々貫
(
まん/\ぐわん
)
、と
哄
(
どつ
)
と
喝采
(
はや
)
して、
恁
(
かく
)
て
市
(
いち
)
は
榮
(
さか
)
ゆるなりけり。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
隣り座敷では
三味線
(
さみせん
)
の
音
(
ね
)
がいよ/\
劇
(
はげ
)
しくなつて、
濁聲
(
だみごゑ
)
で
唄
(
うた
)
ふ男の聲も聞えた。唄ひ終ると、男も女も
哄
(
どつ
)
と一時に笑ひ
囃
(
はや
)
すのが、何かの
崩
(
くづ
)
れ落ちるやうな勢ひであつた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
駅員が二三人、駅夫室の入口に
倚懸
(
よりかか
)
つたり、蹲んだりして、時々
此方
(
こつち
)
を見ながら、何か小声に語り合つては、無遠慮に
哄
(
どつ
)
と笑ふ。静子はそれを避ける様に、ズツと端の方の腰掛に腰を掛けた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
舞台に
顕
(
あらわ
)
す……しゃ、
習
(
ならい
)
よ、芸よ、術よとて、
胡麻
(
ごま
)
の油で揚げすまいた鼠の
罠
(
わな
)
に狂いかかると、わっと云うのが
可笑
(
おか
)
しさを
囃
(
はや
)
すので、
小児
(
こども
)
は一同、声を上げて
哄
(
どつ
)
と笑う。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
驛員が二三人、驛夫室の入口に
倚
(
よ
)
つ
懸
(
かゝ
)
つたり、
蹲
(
しやが
)
んだりして、時々此方を見ながら、何か小聲に語り合つては、無遠慮に
哄
(
どつ
)
と笑ふ。靜子はそれを避ける樣に、ズッと端の方の腰掛に腰を掛けた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
……
下
(
した
)
が
黒羽二重
(
くろはぶたへ
)
の
紋着
(
もんつき
)
と
云
(
い
)
ふ
勤柄
(
つとめがら
)
であるから、
余計
(
よけい
)
人目
(
ひとめ
)
について、
乗合
(
のりあひ
)
は一
時
(
じ
)
に
哄
(
どつ
)
と
囃
(
はや
)
す。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
然
(
さ
)
うは
言
(
い
)
つても、
小高
(
こだか
)
い
場所
(
ばしよ
)
に
雪
(
ゆき
)
が
積
(
つも
)
つたのではありません、
粉雪
(
こゆき
)
の
吹溜
(
ふきだま
)
りがこんもりと
積
(
つも
)
つたのを、
哄
(
どつ
)
と
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
が
根
(
ね
)
こそぎに
其
(
そ
)
の
吹
(
ふ
)
く
方
(
はう
)
へ
吹飛
(
ふきと
)
ばして
運
(
はこ
)
ぶのであります。
一
(
ひと
)
つ
二
(
ふた
)
つの
數
(
すう
)
ではない。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
……なか/\に
稼
(
かせ
)
ぐ
所
(
どころ
)
ではないから、いきつぎに
表
(
おもて
)
へ
出
(
で
)
て、
近所
(
きんじよ
)
の
方
(
かた
)
に、たゞ
今
(
いま
)
の
禮
(
れい
)
を
立話
(
たちばな
)
しでして
居
(
ゐ
)
ると、
人
(
ひと
)
どよみを
哄
(
どつ
)
とつくつて、ばら/\
往來
(
わうらい
)
がなだれを
打
(
う
)
つ。
小兒
(
こども
)
はさけぶ。
犬
(
いぬ
)
はほえる。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さつと
音
(
おと
)
して、
柳
(
やなぎ
)
の
地摺
(
ぢず
)
りに
枝垂
(
しだ
)
れた
葉
(
は
)
が、
裾
(
すそ
)
から
渦
(
うづ
)
を
卷
(
ま
)
いて
黒
(
くろ
)
み
渡
(
わた
)
つて、
搖
(
ゆ
)
れると
思
(
おも
)
ふと、
湯氣
(
ゆげ
)
に
蒸
(
む
)
したやうな
生暖
(
なまぬる
)
い
風
(
かぜ
)
が
流
(
なが
)
れるやうに、ぬら/\と
吹掛
(
ふきかゝ
)
つて、
哄
(
どつ
)
と
草
(
くさ
)
も
樹
(
き
)
も
煽
(
あふ
)
つて
鳴
(
な
)
つたが、
裾
(
すそ
)
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
皆
(
みんな
)
で
哄
(
どつ
)
と
笑
(
わら
)
つた。お
孝
(
かう
)
は
泣
(
な
)
き
出
(
だ
)
した。
迷子
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
哄
(
どつ
)
と
囃
(
はや
)
す。
鑑定
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
哄
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哄然
哄々
哄笑裡
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