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吹飛
小屋も大筒も
吹飛されて、山の形が変ったかと思うほどの有様、後は
反って静寂になって、
何時の間にやら、
四方には虫の声も
蘇生って居ります。
ただし途中で、
桟道を
踏辷るやら、
御嶽おろしに
吹飛されるやら、それは分らなかったのです。
然うは
言つても、
小高い
場所に
雪が
積つたのではありません、
粉雪の
吹溜りがこんもりと
積つたのを、
哄と
吹く
風が
根こそぎに
其の
吹く
方へ
吹飛ばして
運ぶのであります。
一つ
二つの
數ではない。