“吹出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふきだ78.3%
ふきい8.7%
ふきいだ8.7%
ふきいづ4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、たもとから卷莨まきたばこつて、燐寸マツチつた。くちさき𤏋ぱつえた勢付いきほひづいて、わざけむりふかつて、石炭せきたんくさいのをさらつて吹出ふきだす。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
例のその日はたびめぐりて今日しもきたりぬ。晴れたりし空は午後より曇りてすこし吹出ふきいでたる風のいと寒く、ただならずゆる日なり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ぞ出帆したり追々おひ/\かぜも少し吹出ふきいだ眞帆まほを七分に上てはしらせハヤ四國のなだを廻りおよそ船路ふなぢにて四五十里もはしりしと思ふ頃吉兵衞はふねみよしへ出て四方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何と云ふ華やかな笑ひ聲であらう、われ知らず滿ち渡る胸一ぱいの歡びが、自分には心付かぬ中、あの美しい咽喉の奧を潜つて、あの眞白な齒の間から、泉の湧く如く吹出ふきいづるとしか思はれぬ。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)