“どっ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
54.1%
何処29.5%
4.9%
4.9%
何所3.3%
1.6%
哄然1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雲の内侍ないじと呼ぶ、雨しょぼを踊れ、と怒鳴る。水の輪の拡がり、嵐の狂うごとく、聞くも堪えない讒謗罵詈ざんぼうばりいかずちのごとくどっと沸く。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「どう考えましても、若いおかみさんは何処どっかに生きているように思われてなりませんので……」
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その半裸体の脇の下から、乳房をはすに掛けて、やァ、えぐった、突いた、血が流れる、炎がひらめいて燃えつくかと思う、どっほとばしったような真赤まっかあざがあるんです。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
驚いて飛び退くと、そのあとから何千何万とも知れぬ熊蜂が一度にどっと飛び出して、三人の悪者に飛びかかって、滅茶滅茶に刺して刺して刺し殺してしまった。
猿小僧 (新字新仮名) / 夢野久作萠円山人(著)
鳶「や、粂どん……まアかった、はあ…おめえに怪しい事があれば何所どっかへ逃げちまうんだが、ちゃんと此処こゝに居てくれたんでまア宜かった、あゝ有難ありがてえ」
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
南無不動様と三つを掛合にして三つの内どっちか一つはくだろうと思って無闇に神をいのって居ります。
東坡巾の先生は囅然てんぜんとして笑出して、君そんなに感服ばかりしていると、今に馬糞まぐそ道傍みちばた盛上もりあがっているのまで春の景色けいしょくだなぞとめさせられるよ、とたわむれたので一同みんな哄然どっ笑声しょうせいげた。
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)