どっ)” の例文
ひょろひょろしながら歩行あるいてましたが、奇代なもんでございますね、道なら三町ばかりしたと思うと、どっと火の粉が浴びせて来ました。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その半裸体の脇の下から、乳房をはすに掛けて、やァ、えぐった、突いた、血が流れる、炎がひらめいて燃えつくかと思う、どっほとばしったような真赤まっかあざがあるんです。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
どっとそれ一瀬ひとせになって打着ぶッつかると、あんたの内のこの楓の樹が根こぎになって、どんぶりこと浮き出いてからに、うちの、大黒柱に突き当ったので、それがために動き出いて
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)