“抉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えぐ81.3%
ゑぐ6.7%
2.9%
1.9%
こじ1.9%
くじ1.9%
1.4%
えぐり0.5%
けっ0.5%
さゝ0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
アケスケにえぐり付け、分析し、劇薬化、毒薬化し、更に進んで原子化し、電子化までして行くために生れた芸術界の鬼ッ子である。
探偵小説の真使命 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
宿やどと、宿やどで、川底かはそこいはゑぐつたかたちで、緑青ろくしやうゆき覆輪ふくりんした急流きふりうは、さつ白雲はくうんそらいて、下屋げやづくりのひさしまれる。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「長崎ばってん江戸べらぼうか。ばってんは英語の but and のまったものだというが、巧いじつけじゃないか?」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
最も多いのが眼の球をり抜かれた乞食、それから耳剃みみそりの刑と鼻剃はなそりの刑、これらは姦夫かんぷ姦婦かんぷがやられるので、良人おっとが見付けて訴えるとその男と女がそういう刑に遇うことがある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
と力に任して二ツ三ツこじりましたから、無慙にもおくのは、一歳ひとつになるお定を負ったなり殺されました。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
手を切るとか眼玉をくじり取られるとかいうような残酷な刑に処せられるけれども、英領インドではどんな重い罪を犯しても
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
失うことではないときもぐって、さて、この数日というものを、まるで鬼子母神きしもじんのような血相になり、遂に、武蔵のすがたを突き止めて来たのであった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
乾坤を覆載し宇宙に徹底し区々の俗情を超絶してしかして悠々として青天の上に飛揚す。雲漢をえぐりて彼の帝郷に遊ぶなり。哲士の性情あにそれ議し易からんや。
史論の流行 (新字旧仮名) / 津田左右吉(著)
ここおいて清の独り緋をるを見て之を疑う。ちょうおわる。せい奮躍してを犯さんとす。帝左右に命じて之を収めしむ。剣を得たり。せい志のぐべからざるを知り、植立しょくりつして大にののしる。衆その歯をけっす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
其の槍で突殺すという心根が有難ありがてえもんでがんすねえ、旦那さま槍で横っ腹をさゝられる心持は一通りでは有りやすめえが、始終槍で突かれている気で働けば
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
折しも、妹の長い手紙の文句がそれからそれへと思ひ返されてはらわたぐられるやうな物狂はしさを感じた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)