“くじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:クジ
語句割合
52.7%
19.8%
公事10.1%
6.1%
2.6%
久慈1.8%
1.4%
九時1.2%
0.8%
九字0.8%
0.8%
0.4%
舊辭0.4%
抽籤0.2%
孔子0.2%
0.2%
狗児0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでもいい塩梅に頭をたなかったんですけれど、左の足を少しくじいたようで、すぐにお医者にかかってゆうべから寝ているんです
半七捕物帳:16 津の国屋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
貧乏くじのひき役だとこぼしつづけてゐるのであつた。由子の語つたところによると、澄江は金雞舞踏場の常連だといふ話であつた。
御領内に鎮座まします御社でござるゆえ、御身のものと申さば御身のものじゃが、社寺仏閣の公事くじ争い訴訟事は寺社奉行様御支配じゃ。
国大夫人蜜を米に塗り金盤に盛り自ら擎げ持ちて食わせ、第一の大臣は一番貧乏くじで親ら金のを執りて智馬の糞を受けるのだ。
諸将はこのことを知らぬから、行長の決然たる壮語、叱咤、万億の火筒の林も指先でくじくが如き壮烈無比なる見幕に驚いた。怒り心頭に発したのは如水。
二流の人 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
まだ板干をしているような紙の村は、正直な仕事を見せてくれます。本場は久慈くじ郡の西野内や那珂なか郡の嶐郷りゅうごう村であります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
彼は実にその身の如何に落着するかを知らず、ただその友人に向って、「天下の事追々おいおい面白く成るなり。くじけるなかれ、くじける勿れ、神州は必ず滅びざるなり」
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
炬燵こたつの火もいとよし、酒もあたゝめんばかりなるを。時は今何時なんどきにか、あれ、空に聞ゆるは上野うへのの鐘ならん。二ツ三ツ四ツ、八時はちじか、いな九時くじになりけり。
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「残っているものが少ないから当りくじが多い次第わけさ。しかし我輩は死ぬのを恐れてこんなことを言うのじゃない」
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
摩利信乃法師は夢のさめたように、慌しくこちらを振り向きますと、急に片手を高く挙げて、怪しい九字くじを切りながら、何か咒文じゅもんのようなものを口の内に繰返して、匀々そうそう歩きはじめました。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
過去くわこことおもすものは、兩眼りやうがんくじつてしまひませう。リユバフキン!』と、かれ大聲おほごゑたれかをぶ。郵便局いうびんきよく役員やくゐんも、來合きあはしてゐた人々ひと/″\も、一せい吃驚びつくりする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
しかし一ばん貧乏くじをひいたのは、警察医のスチューワート氏でした。誤まった鑑定をしたために、その後すっかり評判が悪くなって、門前雀羅じゃくらを張るようになったそうです。
誤った鑑定 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
かれここに帝紀を撰録し、舊辭くじ討覈たうかくして、僞を削り實を定め、後葉のちのよつたへむとおも
白羽しらはの箭が立った若者には、勇んで出かける者もある。抽籤くじのがれた礼参りに、わざ/\こうざいの何宮さんまで出かける若者もある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
川端のかあちゃんは甲種合格だってね、おらとこの忠はまだ抽籤くじは済まねえが、海軍にられべってこんだ、俺もかせげる男の子はなし、忠をとられりゃ作代さくだいでも雇うべい、国家の為だ、仕方が無えな
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
孔子くじのふみ読みてこもれど天雲あまぐも
婦人と文学 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
義助 そななことをいうとると、またいつかのように落ちくじるぞ。気違いの上にまた片輪にまでなりゃがって、親に迷惑ばっかしかけやがる。降りんかい阿呆め。
屋上の狂人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
狗児くじにも仏性ぶっしょうありというのだから、老猫も一切衆生いっさいしゅじょうの中の一物ではある。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
〔譯〕刀槊たうさくきよ心をいだく者はくじけ、勇氣ゆうきたのむ者はやぶる。必や勇怯ゆうきよを一せいほろぼし、勝負しようぶを一どうわすれ、之をうごかすに天を以てして、廓然かくぜん太公たいこうに、之をしづむるに地を以てして、もの來つて順應じゆんおうせん。