“八時”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はちじ60.0%
いつつ20.0%
やつ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
炬燵こたつの火もいとよし、酒もあたゝめんばかりなるを。時は今何時なんどきにか、あれ、空に聞ゆるは上野うへのの鐘ならん。二ツ三ツ四ツ、八時はちじか、いな九時くじになりけり。
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
八時いつつすぎになって港の左側の堰堤の上に松明たいまつの火が燃えだした。其処には権兵衛が最初の祈願の時の武者姿で、祭壇を前にしてぬかずいていた。
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そして、漁師が久兵衛の家に着いたのは八時やつに近いころであった。久兵衛と女房は午飯も喫わずに地炉の傍でぽかんとしていた。
(新字新仮名) / 田中貢太郎(著)