久慈くじ)” の例文
横山氏ばかりがいつまでもにくまれるわけはないから、これには何か他の原因があったのであります。(楓軒雑記。茨城県久慈くじ郡金砂村)
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
まだ板干をしているような紙の村は、正直な仕事を見せてくれます。本場は久慈くじ郡の西野内や那珂なか郡の嶐郷りゅうごう村であります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
久慈くじ郡の佐竹ノたて亘理わたり郡の相馬一族。またさきに尊氏から、奥州管領かんりょうの名で東北に派遣はけんされていた斯波しば家長の党などが
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また同じ津浪の前に、青森県久慈くじ湊でフナが地上に跳び出したと言う報告もある(久慈小学校報)。
地震なまず (新字新仮名) / 武者金吉(著)
那須駅から黒羽くろばね附近、雲岩寺うんがんじ、更に峠を向うに越して、久慈くじ川の渓谷に入つて行くのも捨て難い。
行つて見たいところ (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
「やあ、久慈くじ君か。こっちは私だが、なにか変った話はないか」
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
久慈くじから南、釜石かまいしから北、ことに閉伊二郡の村々においては、旧家というよりも名族と呼ぶよりも、カバカワの家と聞くほうがわかりが早い。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
東国の常陸久慈くじ郡へは、一族のひとり楠木正家が彼の代官として年暮くれから下向していた。そこからの一便びんらしい。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
岩谷堂いわやどう箪笥たんすの技の伝わる町、「四尺箪笥」と呼ぶものが昔の型であります。この国の唯一の窯場かまばとしては九戸くのへ郡の久慈くじがあります。白釉しろぐすり飴釉あめぐすりで片口だとか鉢だとかを焼きます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
私は、久慈くじたちのことを思い出した。
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
常陸久慈くじ郡の阿久津は弘安の大田文おおたぶみに見え、常陸平氏の支族に上阿久津家・下阿久津家がある。つとに京人に忘却せられた一つの日本語としても不可はないようである。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
久慈くじの正家からか」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
因幡八頭やずやしろ村大字樟原くにぎはら、常陸久慈くじ金郷かなごう村大字箕村みむら小字欅崎くのきさきなどは、『倭名鈔』と同じ字を用いている。また常陸の多賀郡高岡村大字中戸川には大楩おおくにきという小字がある。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
(古謡集其他。茨城県久慈くじ郡阪本村石名阪)
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
スズネメ 同 久慈くじ・多賀