“敗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
45.6%
やぶ28.8%
ひけ6.4%
はい5.6%
おく3.2%
まけ3.2%
ぱい1.6%
いた0.8%
おくれ0.8%
0.8%
0.8%
まか0.8%
ハイ0.8%
ヤブ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
午後二時ごろ、お昼飯ひるはんをたべに、麻布あざぶ竜土軒りゅうどけんへ行き、清子は井目せいもくをおいて、泡鳴と碁を二回かこんだが、二度とも清子がけた。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
やぶれたるせん棋士きしけう中やはたして如何に? どんな勝負せうふ事もはい後に生くわつ問題もんだいうら附けるとなれば一そう尖鋭化せんえいくわしてくる事は明かだが
最初飼った「しろ」は弱虫だったので、交尾期には他の強い犬に噛まれて、つねに血だらけになった。デカは強いので、滅多にひけは取らぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
景隆が大軍功無くして、退いて徳州とくしゅうに屯す。黄子澄そのはいを奏せざるをもって、十二月に至ってかえって景隆に太子たいし太師たいしを加う。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それにひきかえて、この治郎右衛門忠明は、早くも、老いのきざしを現し、きょうのようなおくれをとったこと、師弥五郎先生に対しても、なんのかんばせがあろうか。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
或る日城外の調練場で武芸を試みようと云ふことになつて、備前組と備中組とが分かれて技をくらべた。しかるに撃剣の上手は備中組に多かつたので、備前組がしきりまけを取つた。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
牛久保うしくぼの塁も一ぱいにまみれ、織田軍もまた、伊勢京師いせけいしなどの不慮を恐れて、いまだに一兵の来援もなく、所詮しょせん
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「へええ。そうかね。なるほどそういわれるとどこかで見たような気もするが、しかし昔のものはやっぱり丈夫なんだね。ちっともいたんでいないじゃないか」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
当て落されたのは、間柄まがら助次郎といって、鳥越とりごえに道場を出している男、さまで、劣っていない身が、一瞬でおくれを取ったのを見ると、平馬も、今更、警戒せざるを得ない。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
座敷のすみには夜をふかして楽しんだらしい酒肴しゅこうの残りがえたようにかためて置いてあった。例のシナかばんだけはちゃんとじょうがおりて床の間のすみに片づけられていた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
それから一座の友達どもも決してけは取らないで、どっと閧の声を上げて笑い崩れた。
(活字になると、何だか自分が書いたものぢやないやうな気がするな……何としてもこれが俺の二度目の小説なんだ、運命にはまかされたが、この収穫で悦びを得たいものだ。)
明るく・暗く (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
(——タミミナハイワスレテハゲム)
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
他日、我レ是ヲ再ビヤブラン。将来ノ風雲、未ダ云フニ早シ。唯ココニ過日ノ御辺ガ温情ノ一片ヲ謝シ、愈〻御弓ノ誉レヲ祈ル
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)