“おくれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オクレ
語句割合
30.0%
20.0%
15.0%
失敗5.0%
後へ5.0%
御呉5.0%
怯気5.0%
怯額5.0%
5.0%
遅刻5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
掛たる爪折傘に草履取合羽籠等なり引續ひきつゞいて藤井左京も四人徒士にて長棒の駕籠にのり若黨わかたう四人黒叩き十文字もんじやりを持せ長柄傘草履取合羽駕籠等なり少しおくれて山内伊賀亮は白摘毛しろつみげの鎗を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
急におくれが出て、出来る事なら、飛んででも逃げたいやうに思ふ。しんが燃えてしまつて、消えさうになつてゐるランプを跡に残して、八はそつと雨戸の間から出た。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
咄嗟とつさおくれを天に叫び、地にわめき、流にもだえ、巌に狂へる貫一は、血走るまなこに水を射て、此処ここ彼処かしここひし水屑みくづもとむれば、まさし浮木芥うきぎあくたの類とも見えざる物の、十間じつけんばかり彼方あなたを揉みに揉んで
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
今にして一躍のもとに乗り越さずんば、ついに失敗おくれを取らざるを得ざるべきなり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私の時計は三十分位前へ進んだり行ったり後へおくれ行ったりだ——
うか旦那だんなひとつて御呉おくれ」と挨拶あいさつをした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
任原じんげんもまたそれを見て、「——おや、こいつ、ただ者ではないぞ」と、ちょっと、怯気おくれに似た警戒を心に生じたかのようだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
またピエートロ・ベルナルドネの子たりし爲にも、くすしくさげすまるべき姿の爲にも、心の怯額おくれさず 八八—九〇
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
当て落されたのは、間柄まがら助次郎といって、鳥越とりごえに道場を出している男、さまで、劣っていない身が、一瞬でおくれを取ったのを見ると、平馬も、今更、警戒せざるを得ない。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
八時にって約束しておきながら、三十分も遅刻おくれて来るなんて——。それだけだって実に呆れ果てしまう。あの時貴方が先に行っていたら、ベッドの屍体を発見したのも貴方だったでしょうし——。
耳香水 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)