“遅(おくれ)” の例文
旧字:遲
あなたさまは今何処(どこ)にいられるのでございます。一日も早くおたより下さいませ。一日遅(おくれ)れば一日だけ恐ろしいことが近づいてまいるような気がいたします。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
咄嗟(とつさ)の遅(おくれ)を天に叫び、地に号(わめ)き、流に悶(もだ)え、巌に狂へる貫一は、血走る眼(まなこ)に水を射て、此処(ここ)や彼処(かしこ)と恋(こひし)き水屑(みくづ)を覓(もと)むれば、正(まさし)く浮木芥(うきぎあくた)の類とも見えざる物の、十間(じつけん)ばかり彼方(あなた)を揉みに揉んで
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一体もう自分がなんでもなくなって、時候遅(おくれ)に
打ち遣ってお置(おき)。時代遅(おくれ)だ。