“手遅”の読み方と例文
読み方割合
ておく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああ、それは陳腐ちんぷなものばかりじゃ。今列国の兵器研究所が、秘密に取上げているものばかりだよ。今頃そんなものに手をつけては手遅ておくれじゃ。こっちへ来なさい」
わたくしほうでもこころからどくおもいましたから、ときうつさず一しょう懸命けんめいになって神様かみさま命乞いのちごいの祈願きがんをかけましたが、何分なにぶんにも相当そうとう手遅ておくれになってりますので、神界しんかいから
もう手遅ておくれだあね。……出来ちまったものは仕方がないから、たった一言云っておくが、いつかもちょっと云ったように、あのの体には今、うるさい噂が立っているところだからね。
春の雁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)