“兆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きざ36.6%
きざし24.4%
しるし15.6%
ちょう9.8%
てう2.4%
しらせ2.0%
さが1.5%
しる1.5%
シルシ1.5%
しら1.0%
マチ1.0%
あら0.5%
きぎ0.5%
0.5%
キザシ0.5%
サガ0.5%
シイニユ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お神は銀子の寿々龍にそんなことを言って聞かせたが、そういうものが一人現われたのは、この土地にも春らしい気分がしはじめ
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
若しわが心にうかべる禍ひのをおもひてなほいまだ悲しまずば汝はげに無情なり、若し又泣かずば汝の涙は何の爲ぞや 四〇—四二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
その朝日のひかりを海の上に拝んで、お杉は思わず手をあわせた。きょうの晴れは自分たちの救われるであるようにも思われた。
恨みの蠑螺 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
仔細は、窺いえませんが、どうやら、宮廷の若公卿や一味の武者輩のうごきについて、六波羅にても、はや捨ておかれぬ謀反の
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平常化粧ふことなかりしとぞ。庇髮、あのしくれたるのほつれは如何してこれをなすものぞ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「むかしから雪中に虎に遭うの夢は不祥のとしてある。もしや上洛中の大殿将軍の君に、何か凶事でも起ったのではなかろうか」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いふ心夢とは平生こゝろに思ふ事を見るをいふなりこの時奧方の見給ふは靈夢にして天下の主將べき後々思ひしられたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「朝目よく」うるはしいしを見た昨日は、郎女にとつて、知らぬ経験を、後から後から展いて行つた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「朝目よく」うるはしいを見た昨日は、郎女にとつて、知らぬ經驗を、後から後から展いて行つたことであつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
「これは大凶のせです。馬の啼き声も常とはちがう」と呟いて、みな怖れふるえた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は「待つ・つ・」などから出たものと考へてゐた事もあるが、其等は第二義にも達せぬ遅れたものであつた。
村々の祭り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
然しこういう人間は、松井の四人兄弟ばかりでなく、すでに末期相をわした頽廃文化の中には、ほかにも、類型が沢山うごめいていたに違いない。
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひとたびそれがした時は、われと人とをかえりみるの余地のないことをお吉は知りません。そうして油坂の石段の下まで来ると、そこから急に右へまわり出しましたから、お吉が
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
と、後になっては、かずかずのらせを思い当るのだ。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
不倫ノ家、今日、天譴火裡ニ有リ、又、我兵馬ニツツマレ終ンヌ。領民ヒトシク炎雲ニ慈雨ノヲ見、城下スデニ歓声タカシ。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かくならむの色—。
我が愛する詩人の伝記 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
またこの子供らしさが久しく沈んで灰色化して居るおれの LA VIE の上に近づいた一陽来復ののやうにも思はれる。
素描 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)