“乱兆”の読み方と例文
読み方割合
らんちょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その可燃物への点火者、日野俊基など、早くも乱兆らんちょうの火の一ようとなって、鎌倉へ送られて行く現状だった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや火のないところに煙はたたぬと申せば、多少は隠居にもそんな乱兆らんちょうが見えたやもはかられませんな。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いにしえから兄をおいて弟を立て、宗家の安泰を得たためしはありますまい。これを行えば乱兆らんちょうたちまち河北の全土に起って、人民の安からぬ思いをするは火をみるよりもあきらかです。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)