“乱髪”のいろいろな読み方と例文
旧字:亂髮
読み方割合
らんぱつ57.1%
みだれがみ42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくて信忠とその将士が、今し妙覚寺を発せんとしているとき、彼方から十人たらずの人影が、乱髪らんぱつ蒼面そうめん、各〻血に濡れて駈けて来た。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四人はいまにも、ぼうぼうたる乱髪らんぱつのやせさらばえた男が、草のあいだから顔を出すような気がして、あたりを見まわした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
兜を後にかけて、血しおどめの鉢巻に乱髪みだれがみをなであげ、健気けなげにもみずから陣頭に立っていたが、何思ったか
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あれ、不可いけませんよう。」「可いてことさ。」せりあううちに後毛おくれげはらはら、さっと心も乱髪みだれがみ、身に振かかるまがつびのありともあわれ白露や、無分別なるものすなわちこれなり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)