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乱髪
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みだれがみ
ふりがな文庫
“
乱髪
(
みだれがみ
)” の例文
旧字:
亂髮
兜を後にかけて、血しおどめの鉢巻に
乱髪
(
みだれがみ
)
をなであげ、
健気
(
けなげ
)
にもみずから陣頭に立っていたが、何思ったか
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あれ、
不可
(
いけ
)
ませんよう。」「可いてことさ。」せりあううちに
後毛
(
おくれげ
)
はらはら、さっと心も
乱髪
(
みだれがみ
)
、身に振かかる
禍
(
まがつび
)
のありともあわれ白露や、無分別なるものすなわちこれなり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ええ。」女はまた男の
濡
(
しめ
)
った
乱髪
(
みだれがみ
)
に接吻した。女はなんとも云えないほど悲しかった。泣きたいようであった。しかしその感動には一種の枯れた、
乾燥
(
ひから
)
びたような心持ちが交っていた。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
ぴんと、
弦
(
つる
)
をかけたように、三平は胸を上げた。脇差の
笄
(
こうがい
)
をぬいて、手ばやく、四日半の
乱髪
(
みだれがみ
)
を
梳
(
な
)
でつけ、又、
襟元
(
えりもと
)
の衣服の
皺
(
しわ
)
を、袴の下へきちっと引きのばして
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
娘は
乱髪
(
みだれがみ
)
になって、その花を持ったまま、膝に手を置いて、
首垂
(
うなだ
)
れて黙っていた。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
大柄な
婦人
(
おんな
)
で、鼻筋の通った、
佳
(
い
)
い
容色
(
きりょう
)
、少し
凄
(
すご
)
いような風ッつき、
乱髪
(
みだれがみ
)
に
浅葱
(
あさぎ
)
の
顱巻
(
はちまき
)
を
〆
(
し
)
めまして病人と見えましたが、奥の
炉
(
ろ
)
のふちに立膝をしてだらしなく、こう額に長煙管をついて
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“乱髪”の意味
《名詞》
乱れた頭髪。
(出典:Wiktionary)
乱
常用漢字
小6
部首:⼄
7画
髪
常用漢字
中学
部首:⾽
14画
“乱”で始まる語句
乱
乱暴
乱波
乱麻
乱杭
乱箭
乱杭歯
乱暴者
乱次
乱声