“みだれがみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
乱髪60.0%
蓬髪20.0%
乱髮10.0%
亂髮10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あれ、不可いけませんよう。」「可いてことさ。」せりあううちに後毛おくれげはらはら、さっと心も乱髪みだれがみ、身に振かかるまがつびのありともあわれ白露や、無分別なるものすなわちこれなり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
は山水に目をうばはれたるに「火をかしなされ」とて烟管きせるさしよせたるかほを見れば、蓬髪みだれがみ素面すがほにて天質うまれつき艶色えんしよく花ともいふべく玉にもすべし。百結つぎ/\鶉衣つゞれ趙璧てうへきつゝむ。
顔の色はあおざめて、乱髮みだれがみ振りかかれるなかに輝きたるまなこの光のすさまじさ、みまもり得べきにあらず。夥兵くみこ立懸たちかかり、押取巻おっとりまく、上手かみて床几しょうぎを据えて侍控えいて、何やらむいいののしりしが、たきぎをば投入れぬ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
涙に暮れる枝垂柳しだれやなぎよ、棄てられた女の亂髮みだれがみ、心と世とを隔てる幕、おまへのうれひのやうに輕い花を織り合せた縮緬ちりめん
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)