“烟管”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きせる72.7%
キセル21.2%
パイプ3.0%
ぎせる3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれは持っている烟管きせるを握って、杖をつく形をしてみせた。勿論、そのころの東京にはまだ電車が開通していなかったのである。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
また氏がちょっと立つごとに跡へ坐って烟管キセルを口にし、氏帰れば至って慎んで返却したは極めて可笑おかしかったとある。
原口さんは開会の前日検分の為一寸ちよつとた。腰掛に腰を卸して、ひさしいあひだ烟管パイプを啣へて眺めてゐた。やがて、ぬつと立つて、場内を一順丁寧にまはつた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
と云いながら又作が無法に暴れながら、ずッと奥へ通りますと、八畳の座敷に座布団の上に坐り、白縮緬しろちりめん襟巻えりまきをいたし、くわ烟管ぎせるをして居ります春見丈助利秋のむこうおくしもせずピッタリと坐り