“騰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あが50.9%
のぼ42.1%
4.4%
0.9%
とう0.9%
のぼり0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
油煙ゆえんがぼうつとあがるカンテラのひかりがさういふすべてをすゞしくせてる。ことつた西瓜すゐくわあかきれちひさなみせだい一のかざりである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
布子一枚で其の冷たい風に慄へもしない文吾は、みのつた稻がお辭儀してゐる田圃の間を、白い煙の立ちのぼる隣り村へと行くのである。
石川五右衛門の生立 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
ところが、三月に入ってから、あらゆる物価はげられた。配給の米、醤油、そういう基本になる生活物資が約三倍になった。
其声は舜旻天しゅんびんてん号泣ごうきゅうする声の如くいじらしく耳に響いた。霜の朝など八幡から眺めると、小川の上ばかり水蒸気がほうっと白くって、水の行衛ゆくえが田圃はるかにゆびさゝれる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「むかしから雪中に虎に遭うの夢は不祥のしらせとしてある。もしや上洛中の大殿とう将軍の君に、何か凶事でも起ったのではなかろうか」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また息長眞手おきながまての王が女、比呂ひろ比賣の命に娶ひて、生みませる御子、忍坂おさか日子人ひこひと太子みこのみこと、またの名は麻呂古の王、次に坂のぼりの王、次に宇遲うぢの王三柱。