“頽廃”のいろいろな読み方と例文
旧字:頽廢
読み方割合
たいはい98.8%
くずれ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
互いに口角泡を飛ばして世の頽廃たいはいを怒り、人心の堕落と無恥を叱咜しったしている、「要するに彼らは猿だ、犬だ、豚だ」などとわめく。
新院は五つ、天皇は八つ、西も東もわからない、いたいけな幼児たちは、この頽廃たいはいした院政の、最も大きな犠牲者だったのである。
越前の戦争のころには、竜興はもう身体の自由がきかなくなり、輿に乗って采配を振っていたが、顔の頽廃くずれを頭巾で包みかね、昼も夜も獅子の面甲をあてていたということである。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)