“叱咜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しった73.6%
しつた23.6%
しかりとば1.4%
した1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
互いに口角泡を飛ばして世の頽廃たいはいを怒り、人心の堕落と無恥を叱咜しったしている、「要するに彼らは猿だ、犬だ、豚だ」などとわめく。
「おのれ、長二ツ」と篠田は我と我が心を大喝だいかつ叱咜しつたして、かくとばかりまなこを開けり、重畳ちようでふたる灰色の雲破れて、武甲ぶかふの高根、雪に輝く
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
一体、旦那様は乞食が大嫌いな御方で、「乞食をる位なら死んでしまえ」と叱咜しかりとばす位ですから、こんなことは珍しいのです。その日は朝から哀な声が門前に聞えました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
いづれもうれしさうにして、ふね近付ちかづいてるのを、退けるやうにして、天滿與力てんまよりききにふねへ、雪駄せつたあしまたんだ。途端とたん玄竹げんちくはいつにないらいのやうに高聲たかごゑで、叱咜したした。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)