“くずれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
42.9%
壊血病14.3%
崩潰14.3%
腐爛14.3%
頽廃14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのくずれが豊国へ入って、大廻りに舞台がかわると上野の見晴みはらし勢揃せいぞろいというのだ、それから二にん三人ずつ別れ別れに大門へ討入うちいりで、格子さきで胄首かぶとと見ると名乗なのりを上げた。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それまでにぜひとも壊血病くずれになるつもりで、ちた海鴨とロッペンの卵のほかは喰うまいとかくごをきめたのでございます。
海豹島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
我らを縛せし機運の鉄鎖、我らをとらえし慈忍の岩窟いわやはわが神力にてちぎりてたり崩潰くずれさしたり、汝られよ今こそ暴れよ、何十年の恨みの毒気を彼らに返せ一時に返せ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
頤に腐爛くずれを持った獅子顔を正面に向け、階段を下り切ったのは、それから間もなくのことであった。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
越前の戦争のころには、竜興はもう身体の自由がきかなくなり、輿に乗って采配を振っていたが、顔の頽廃くずれを頭巾で包みかね、昼も夜も獅子の面甲をあてていたということである。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)