“岩窟”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
がんくつ41.8%
いわや25.5%
いはむろ7.3%
いはあな5.5%
いはや5.5%
いわあな5.5%
イハムロ5.5%
いわむろ3.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それはね、昔、外国船の難破した人たちが、この無人島に流れついて、七年間も、岩窟がんくつに住んでいた。そして、うえ死にしたということだ」
無人島に生きる十六人 (新字新仮名) / 須川邦彦(著)
けれどもなが密閉みつぺいせられてある岩窟がんくつ内部ないぶには、惡瓦斯あくぐわす發生はつせいしてるに相違さうゐない。
また、彼らの口碑こうひに伝うるところによれば、先祖は山上の岩窟がんくつの間より生まれ出でたりとも、あるいは天より降りきたれりとも申しておる。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
人猿と老人とに養われて私達は十日を経過した。ある朝、人猿の騒ぐ声が物々しく岩窟いわやまで響いて来た。そして意外にも大砲の音が湖水の向こうから聞こえて来た。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
鰹節かつおぶしや生米をかじって露命をつなぎ、岩窟いわやや樹の下で、雨露をしのいでいた幾日と云う長い間、彼等は一言も不平をこぼさなかった。
入れ札 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「おい楊春ようしゅん。どうもこの頃は、さっぱりじゃねえか。……陳達ちんたつはまだ岩窟いわやの中で寝こけているのか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
纔かにさす薄光りも、黒い巌石が皆吸ひとつたやうに、岩窟いはむろの中のものは見えなかつた。唯——けはひ、彼の人の探り歩くらしい空気の微動があつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
……奥入瀬おいらせ深林しんりんを一ところ岩窟いはむろはいおもひがした。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
岩窟いはむろは、沈々とくらくなつて冷えて行く。した した 水は岩肌を絞つて垂れてゐる。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ピストイアは我にふさはしき岩窟いはあななりき、われ導者に、彼ににぐる勿れといひ、また彼をこゝに陷らしめしは何の罪なるやを尋ねたまへ
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
つぎはいかにとたづねければ、老父らうふいはく、さてかたはらを見ればくゞるべきほどの岩窟いはあなあり
我等すゝみてアンテオに近づけり、彼は岩窟いはあなより外にいづること頭を除きて五アルラを下らざりき 一一二—一一四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我等を囚へし慈にん岩窟いはやは我が神力にて扯断ちぎり棄てたり崩潰くづれさしたり、汝等暴れよ今こそ暴れよ、何十年の恨の毒気を彼等に返せ一時に返せ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ある山奥の、岩窟いはやの中に、大勢の馬賊が住んでをりました。ある日、馬賊達は、山のふもとの町へ押しかけて、さんざん荒しまはつた揚句、さまざまの品物を、どつさり馬に積んで引揚げてまゐりました。
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
舟は深碧の水もてめぐらされたる高き岩窟いはやに近づきぬ。
案の如く、それっ切り、訪れる人間はなかった。絶対に、一粒の米も運ばれなかった。無論、岩窟いわあなの中には、何ら口に入れるような物はない。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しばらく行くと眼の前に岩窟いわあなの口があらわれた。すかして見ると窟内くつない焚火たきびがトロトロと燃えている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
辛くも、たどりついた一さい——宕渠寨とうきょさいのうちへ味方を収めると、彼は、きびしく岩窟いわあなの門をふさぎ、渓谷の柵門を固め、また絶壁の堅城にふかく隠れて、
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
纔かにさす薄光りも、黒い巖石が皆吸ひとつたやうに、岩窟イハムロの中に見えるものはなかつた。唯けはひ——彼の人の探り歩くらしい空氣の微動があつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
纔かにさす薄光りも、黒い巖石が皆吸ひとつたやうに、岩窟イハムロの中に見えるものはなかつた。唯けはひ——彼の人の探り歩くらしい空氣の微動があつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ワヅかにさす薄光りも、黒い巌石ガンセキが皆吸ひとつたやうに、岩窟イハムロの中に見えるものはなかつた。唯けはひ——の人の探り歩くらしい空気の微動があつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
わずかにさす薄光りも、黒い巌石が皆吸いとったように、岩窟いわむろの中に見えるものはなかった。唯けはい——彼の人の探り歩くらしい空気の微動があった。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
岩窟いわむろの中だ岩窟のな。……向こうにある、行ってみよう」
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
岩窟いわむろは、沈々とくらくなって冷えて行く。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)