“いわや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
30.3%
岩窟21.2%
岩屋19.7%
巌窟10.6%
岩谷4.5%
巌谷4.5%
洞窟3.0%
3.0%
石屋1.5%
窟屋1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本所にはいわやの弁天、藁づと弁天、なた作り弁天など、弁天のやしろはなかなか多いのであるが、かれがまつっているのは光明弁天というのであった。
半七捕物帳:21 蝶合戦 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
家の近所の岩窟いわやの中へお隠し申して、内證で食べ物を運んでいたが、日が立つにつれてそれが名主の耳に這入り、包みきれなくなってしまった。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「あなたがたはいったいどうしてこんなところへいらしったのです。ここはおに岩屋いわやで、これまでよそから人間にんげんたことはありません。」
大江山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
其の儀は、とかくに申しまするが、如何いかがか、いずれとも相分あいわかりませぬ。此の公園のづツと奥に、真暗まっくら巌窟いわやの中に、一ヶ処清水しみずく井戸がござります。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
古山文学博士は、岩谷いわや美術館の館長でした。
妖星人R (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
巌谷いわやの伯父さんといったらドンナ山の中の児供こどもでも知ってるが、漣山人さざなみさんじんでは都会の中学生にも今では通用しない。
くちにこそしませんが、わたくしこころでそうおもって、会釈えしゃくして洞窟いわや内部なかあゆりますと、はやくもそれとさっしておくかたからおましになられたのは、わたくし年来ねんらいしたもうしていた弟橘姫様おとたちばなひめさまでございました。
紫玉はいわや俯向うつむいた。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
天のヤス河の河上の天の石屋いわやにおいでになるアメノヲハバリの神がよろしいでしよう。
そういう窟屋いわやに住んで居りながら金を沢山拵えることを考えて、己れは隠者という名義をもって財産を集めるところの手段にして居る似非えせ坊主が沢山あるものですから
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)