“いはほ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イハホ
語句割合
44.2%
41.9%
2.3%
2.3%
巌上2.3%
巌嶮2.3%
巌秀2.3%
2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眼を閉ぢ耳を覆つたまゝ漂つてゆけば、潮流の底に、ほど近く峙立そばだいはほも見えず、また、その底に沸き返へる波濤も聞えない。
『いかならんいはほの中に住まばかは』(世のうきことの聞こえこざらん)とばかり苦しんでおります間だけを隠してあげてくださいませ。
源氏物語:52 東屋 (新字新仮名) / 紫式部(著)
後年先生の嗣子いはほ君が困窮に陥つた時わたくしに、父がもつと長く生きてゐてくれたら、こんな目には逢ふまいと謂つたことがある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
あれを赭顔あからがほにすると、先生そつくりであつたのだ。先年わたくしはいはほの名義を以て、長谷寺に於て先生の法要を営んだことがある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
時々古いふなべりを打つては、蒼白い火花をほとばしらせる、泊夫藍色サフランいろの浪の高さ。その舟のともにはいはほのやうに、黙々と今日けふかいを取つた、おお、お前! 寂しいシヤアロン!
LOS CAPRICHOS (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
五重巍然ぎぜんと聳えしさま、金剛力士が魔軍を睥睨にらんで十六丈の姿を現じ坤軸こんぢくゆるがす足ぶみして巌上いはほに突立ちたるごとく、天晴立派に建つたる哉、あら快よき細工振りかな
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
事しげき憂き世のがれて隠れ栖む巌秀いはほもおなじ天地のうち
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
こもらひぬ、あらがねいはほとのひまうづもれ。
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)