“いわお”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イワオ
語句割合
88.2%
2.9%
2.0%
2.0%
2.0%
巌上1.0%
巌夫1.0%
巌石1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ましてや石は君が代の国歌にもある通り、さざれ石のいわおとなるまでには、非常に永い年数のかかるものと考えられていたのであります。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
女全体の歴史の海岸線を小波がいわおを砂にして来たように変えてゆく日夜の秘められた力であると思う。
竜之助の声は、寒水がいわおの上を走るような声でありました。お銀様はゾッとして立ちすくんでしまいました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
或いはこの獣が荒血の香を好むというがごとき、怪しい博物学の資料にもなっているようだが実事としてはあまりに似通うた例のみ多く、しかもその故跡には大木やいわおがあって
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
と見ると海岸の小高い丘に、いわおのようにいかめしい、一宇の別荘が立っていたが、そこの石垣にとりわけ大きく、例の十文字が記されてあった。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
だんだん足場を取り除けば次第次第にあらわるる一階一階また一階、五重巍然ぎぜんそびえしさま、金剛力士が魔軍を睥睨にらんで十六丈の姿を現じ坤軸こんじくゆるがす足ぶみして巌上いわおに突っ立ちたるごとく
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
お妻の胸元を刺貫き——洋刀サアベルか——はてな、そこまでは聞いておかない——返す刀で、峨々ががたる巌石いわおそびらに、十文字の立ち腹を掻切かっきって、大蘇芳年たいそよしとしの筆のさえを見よ、描く処の錦絵にしきえのごとく
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)