いわお)” の例文
柏軒の子で、後に徳安とくあんと称し、維新後にいわおあらためた人である。成斎は手にむちを執って、正面に坐していて、筆法を誤ると、鞭のさきゆびさし示した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
竜之助の声は、寒水がいわおの上を走るような声でありました。お銀様はゾッとして立ちすくんでしまいました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その順序を言えば、長男棠助、長女洲、次女国、三女きた、次男いわお、四女やす、五女こと、三男信平しんぺい、四男孫助まごすけである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
脩が十二月に静岡の渋江塾を閉じた。川田が宮城県第一中学校長に転じて、静岡中学校の規則が変更せられ、渋江塾は存立ぞんりつの必要なきに至ったのである。伊沢柏軒の嗣子いわおが十一月二十四日に歿した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)