“徳安”の読み方と例文
読み方割合
とくあん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
例之たとえば筆法を正すにも「徳安とくあんさん、その点はこうおうちなさいまし」という。鉄三郎はよほど前に小字おさななてて徳安と称していたのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
柏軒の家では九日にせふ春が次男鉄三郎を生んだ。後徳安とくあんと改称し、立嫡りつてきせられて父の後を襲ぎ、磐安ばんあんと云ひ、維新の時に及んでいはほと称した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
柏軒の子で、後に徳安とくあんと称し、維新後にいわおあらためた人である。成斎は手にむちを執って、正面に坐していて、筆法を誤ると、鞭のさきゆびさし示した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)