“徳一”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とくいち75.0%
ドクイル25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
するともう、森医院の徳一とくいち君が、ズボンのバンドをゆるめはじめた。なにか、しがいのあるいたずらをするときのように、顔がかがやいている。
(新字新仮名) / 新美南吉(著)
まさか医者の家へなんか集まっていることもあるまいが、ともかくのぞいてみようと思って、黄色きいろい葉のまじった豆畑のあいだを、徳一とくいち君の家の方へやっていった。
久助君の話 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「お前さんの嬶は今何処にいたっけなあ」中風症のためにぶるぶるふるえる手で酒の盃を取りつつ、徳一ドクイル老人は調子を附ける。
土城廊 (新字新仮名) / 金史良(著)
穴蜘蛛のように土幕にばかり蟄伏ちっぷくしていた徳一ドクイル老人が、今夜はよくも這い出して来て今までがみがみ喚き散らした所だった。
土城廊 (新字新仮名) / 金史良(著)