“小字”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こあざ63.6%
おさなな9.1%
をさなな9.1%
せうじ4.5%
をさなゝ4.5%
こあざな4.5%
しょうじ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太古たいこ遺跡ゐせき發掘はつくつに、はじめてくだしたのは、武藏むさし權現臺ごんげんだいである。それは品川しながはたくからきはめてちかい、荏原郡えばらぐん大井おほゐ小字こあざこと
例之たとえば筆法を正すにも「徳安とくあんさん、その点はこうおうちなさいまし」という。鉄三郎はよほど前に小字おさななてて徳安と称していたのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
字は大升、別号は隆升軒、小字をさななは門次郎、長じて元安と称し、後長安と改めた。門次郎は近江国の人、武蔵国埼玉郡越谷住井出権蔵の子である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
秋山伊豆、名は惟恭、あざなは仲礼、小字せうじ浪江なみえ、長じて伊豆と称した。巌山、千別舎ちわきのやの号がある。讚岐国那珂郡櫛梨村の人、文久三年四月十日五十七歳にして歿した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
蘭軒が茶山とお茶の水で月を看た後九日にして、八月二十五日に蘭軒の嫡子榛軒しんけんが生れた。小字をさなゝ棠助たうすけである。後良安、一安、長安と改めた。名は信厚しんこうあざな朴甫ぼくほとなつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
われは沛国譙郡はいこくしょうぐん(安徽省・毫県)の生れで、曹操そうそうあざな孟徳もうとく小字こあざな阿瞞あまん、また吉利きつりともいう者です。すなわち漢の相国しょうこく曹参そうさんより二十四代の後胤こういんにして、大鴻臚たいこうろ曹崇そうすうが嫡男なり。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
景隆小字しょうじ九江きゅうこう、勲業あるにあらずして、大将軍となれる者は何ぞや。黄子澄、斉泰のすすむるにるも、又別に所以ゆえ有るなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)