“磐城”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いわき95.8%
いはき4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
磐城いわきの国では相馬そうま郡の信田沢しださわ石城いわき郡の深山田みやまだの如き名を挙げねばならぬでありましょう。昔から「磐城紙いわきがみ」の名で知られます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
それはさう大きな川ではなかつたけれども、磐城いわき山地を海岸から向うへと横断して行つた時には、二日も三日も同じ渓谷に添つて私は歩いた。
水源を思ふ (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
弓弭ゆはづ清水しみづむすんで、弓かけ松の下に立つて眺める。西は重疊ちようでふたる磐城いはきの山に雲霧白く渦まいて流れて居る。東は太平洋、雲間漏る夕日の鈍い光を浮べて唯とろりとして居る。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
町はづれの隧道とんねるを、常陸ひたちから入つて磐城いはきに出た。大波小波鞺々だう/\と打寄する淋しい濱街道を少し往つて、有る茶店さてんで車を下りた。奈古曾なこその石碑の刷物、松や貝の化石、畫はがきなど賣つて居る。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)