“洞窟(いわや)” の例文
洞窟(いわや)の中は寒かった。氷のような冷たいものがひしひしと肌に逼(せま)って来る。洞窟の中は薄暗かった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
口(くち)にこそ出(だ)しませんが、私(わたくし)は心(こころ)でそう思(おも)って、会釈(えしゃく)して洞窟(いわや)の内部(なか)へ歩(あゆ)み入(い)りますと、早(はや)くもそれと察(さっ)して奥(おく)の方(かた)からお出(で)ましになられたのは、私(わたくし)が年来(ねんらい)お慕(した)い申(もう)していた弟橘姫様(おとたちばなひめさま)でございました。
洞窟(いわや)の生活には昼夜がなかった。そうして四季の推移さえなかった。いつも薄暗く涼しかった。仕事に疲労(つか)れると月子は寝た。寝る前にきっと水を浴びた。石槽の水を浴びるのであった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
眼の前に展開(ひら)かれた洞窟(いわや)の態(さま)は別に奇もなく不思議もない。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)