“衰兆”の読み方と例文
読み方割合
すいちょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そういう法皇を奉じて、まだまだ、衰兆すいちょうの見えない平家を廟堂びょうどうから追い落そうなどとしても、所詮しょせん、躍るもの自身の自滅以外、何らの運動となるわけのものではない。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
最後となっては、劉禅の親政と、宦人かんじん黄皓こうこうの専横などが、いよいよ衰兆すいちょうに拍車をかけていた。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は、わが子の無事成長を見たことよりも、その一瞬に、甲軍の衰兆すいちょうを直感して、父としてよろこぶこと以上のよろこびを、べつなところに、もっと大きく、ひとり歓喜していたのであった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)