明るく・暗くあかるく・くらく
天井の隅に、小さい四角な陽がひとつ、炎ゆるやうにキラキラと光つてゐた。湯槽の上の明りとりから射し込んだ陽が、反対の壁にかゝつてゐる鏡に当つて、其処に反映してゐるのだつた。 純吉は、先程から湯槽に仰向けに浸つて、悠々と胸を拡く延しながら、ぼん …