“浅猿”のいろいろな読み方と例文
旧字:淺猿
読み方割合
あさま92.3%
あさまし7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、その時の事を考へると、「俺は強者だ。勝つたのだ。」といふ浅猿あさましい自負心の満足が、信吾の眼に荒んだ輝きを添へる……。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
しかし君、いくら窮境に陥つたからと言つて、金を目的めあてに結婚する気に成るなんて——あんまり根性が見えいて浅猿あさましいぢやないか。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
さても凡夫の浅猿あさましさ、しかし恥を知らずと、「孔子いわく、志士仁人は身を殺して仁を為す有り」とか、「孟子いわく、生をてて義を取る者なり」とかいいて、見台けんだいを叩いて大声する儒者もある。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
しかしそれが可怪おかしいじゃアないか、の奥様は大層継子を可愛がったと云うのに、どうしてんな怖しい事をたくんだのだろう」相手は私の無経験をあざけるように冷笑あざわらって「サアそこが女の浅猿あさましさで、 ...
画工と幽霊 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)