“あさま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
浅間63.9%
浅猿18.0%
淺間6.0%
朝間4.5%
淺猿3.8%
朝熊3.0%
憫然0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、鉄さん自身が浅間あさましい姿で、地虫のように台所口につくばった時、祖母は決してゆるさなかった。同情の安売りはしなかった。
しかし君、いくら窮境に陥つたからと言つて、金を目的めあてに結婚する気に成るなんて——あんまり根性が見えいて浅猿あさましいぢやないか。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あの家の者はみんな嫌ひなのに、あの男だけは私にも憎めない。彼は弱々しい心にもいくらか愛情があつた、あの淺間あさましい妹に始終しよつちう氣を附けて世話を
現身うつしみは生きて朝間あさまぞすずしけれ愚かなりけり死にてむなしさ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
れば惡は惡にほろぶる事誠に是非もなき次第しだいなりまた主人あるじ五兵衞は其人を知らずたゞ己のよくほしいまゝになせしゆゑ遂には家の滅亡めつばうを招くといふこれまた淺猿あさましき事にこそ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
南の方には伊勢湾が開けて、その向うに朝熊あさまが高くなつて見えてゐる。伊良湖の鼻と神島と相対してゐる形もよく見える。
知多の野間で (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
マーキュ はららごかれたにしん干物ひものといふ面附つらつきぢゃ。おゝ、にしは、にしは、てもまア憫然あさましい魚類ぎょるゐとはなられたな! こりゃ最早もうペトラークが得意とくい戀歌こひかをおものともござらう。