“かわいそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
可哀想37.4%
可哀相36.4%
可愛想11.1%
可愛相8.1%
愍然3.0%
憫然3.0%
可憐想1.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なぜって。——可哀想かわいそうに、そんなに零落れいらくしたかなあ。——君道也先生、どんな、服装なりをしていた」
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
こんな所に住んでご城下だなどと威張いばってる人間は可哀想かわいそうなものだと考えながらくると、いつしか山城屋の前に出た。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
(ええ、旦那様は私が居なくってもいけれど、千ちゃんは一所に居てあげないと死んでおしまいだから可哀相かわいそうだもの。)
清心庵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
——嬰児が、二つ三つ、片口をきくようになると、可哀相かわいそうに、いつどこで覚えたか、ママを呼んで、ごよごよちゃん、ごよちゃま。
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかしその丸い顔を半分かたぶけて、高い山の黒ずんで行く天辺てっぺんを妙にながめた時は、また可愛想かわいそうになった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「東京でも所によると二尺位い積った年もあった」というたら、亭主は「へへー、それじゃ祭文語りは可愛想かわいそうでした」と大笑いをした。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
レビュー式でも本当に面白いレビューならまだしも、さっぱり面白くない百景を並べたのでは全く生徒が可愛相かわいそうである。
相「殺すのは可愛相かわいそうだが、にやしてやりてえなア、だが喧嘩をした事が知れゝばうなりますか」
一昨日おとといの晩忘れて行かれたそれ/\その櫛を見ても合点がてんなされ、一体は亀屋の亭主に御前の身の上あらましききて、失礼ながら愍然かわいそうな事や、わたしが神か仏ならば
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
親父が達者でいればわれが事は片時も心に忘れる気遣いのねえもんだから、親父にていしても誠におらア気の毒に思うだ、おらわれにくむじゃねえ、愍然かわいそうだと思うからわりい事は止めろや、これ堅気に成れや
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わしいもとをお前の女房にやって又生埋いきうめにされると憫然かわいそうだからと申しました。
累「坊が蚊にわれて憫然かわいそうでございますから、何卒どうかそれだけはお釣り遊ばして」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
『思った通りだった……ああ、可憐想かわいそうな婦人だ』と一人で呟いた。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
彼は団長を長椅子の上に置いた。見れば七ツか八ツくらいの男の子、毛糸で編んだ帽子をかぶり、小さいジャケツを着ているがややあおざめたいたいけな顔は可憐想かわいそうに涙に濡れている。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)