“愍然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びんぜん50.0%
ふびん20.0%
かわいそう13.3%
あわれ6.7%
かわえそう3.3%
かあい3.3%
かええそう3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
最前から各〻の声音を通して、この国の学問を察するに、その低調、愍然びんぜんたるものをおぼゆる。この観察はご不平であるや、如何に
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「漁師町は行水時よの。さらでもの、あの手負ておいが、白いすねで落ちると愍然ふびんじゃ。見送ってやれの——からす、鴉。」
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一体は亀屋の亭主に御前の身の上あらましききて、失礼ながら愍然かわいそうな事や、わたしが神か仏ならば、こうもしてあげたいああもしてやりたいと思いましたが、それも出来ねばせめては心計こころばかり
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
これで雨にでも合おうものなら愍然あわれなものだ。二階から下りようと段々の処へ行くと、戸を立て切って上に小さな木札をかけて「林務官御室」としてある。
木曽御嶽の両面 (新字新仮名) / 吉江喬松(著)
がそれも得心の上なんでがんすから愍然かわえそうげだと思召おぼしめしてね、影も形もえ若草と婚礼しろってえのは無理な訳でござえますが
呼れ退役たいやくには及ばぬと仰渡おほせわたされ一件相濟たれども彦兵衞は愍然かあいさうな事をなしたりとはなすを權三助十はきゝ彌々いよ/\勘太郎を怪く思ふ中勘太郎は家主いへぬしはじめ長家中へも少しづつの金を貸與かしあたへし故皆々勘太郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
安「へえひどいめに逢いやした、寅の野郎は川ん中へほうり込まれて愍然かええそうでごぜえやす、かゝアが泣くだろうと思うと愍然でね」