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可愛想
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かわいそう
ふりがな文庫
“
可愛想
(
かわいそう
)” の例文
いいよ親方からやかましく言つて来たらその時の事、
可愛想
(
かわいそう
)
に足が痛くて歩かれないと言ふと朋輩の意地悪が置ざりに捨てて行つたと言ふ
わかれ道
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「東京でも所によると二尺位い積った年もあった」というたら、亭主は「へへー、それじゃ祭文語りは
可愛想
(
かわいそう
)
でした」
白峰の麓
(新字新仮名)
/
大下藤次郎
(著)
愛想
(
あいそ
)
が尽きたか、
可愛想
(
かわいそう
)
な。
厭気
(
いやき
)
がさしたらこの野郎に早く見切をつけやあナ、惜いもんだが別れてやらあ。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
文鳥は
可愛想
(
かわいそう
)
な事を致しましたとあるばかりで
家人
(
うちのもの
)
が悪いとも残酷だともいっこう書いてなかった。
文鳥
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お
可愛想
(
かわいそう
)
なことをと
少
(
すこ
)
し
涙
(
なみだ
)
くんでお
作
(
さく
)
をかばふに、それは
貴孃
(
あなた
)
が
當人
(
たうにん
)
を
見
(
み
)
ぬゆゑ
可愛想
(
かわいさう
)
とも
思
(
おも
)
ふか
知
(
し
)
らねど、お
作
(
さく
)
よりは
我
(
わ
)
れの
方
(
ほう
)
を
憐
(
あは
)
れんでくれて
宜
(
い
)
い
筈
(
はづ
)
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
「
可愛想
(
かわいそう
)
に、あれだって研究でさあ。あの球を磨り上げると立派な学者になれるんですからね」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
とにかく
可愛想
(
かわいそう
)
ですよ。そんな事をするのがわるいとしても、あんなに心配させちゃ、若い男を
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
主人は「帰るかい」と云った。武右衛門君は
悄然
(
しょうぜん
)
として薩摩下駄を引きずって門を出た。
可愛想
(
かわいそう
)
に。打ちゃって置くと
巌頭
(
がんとう
)
の
吟
(
ぎん
)
でも書いて
華厳滝
(
けごんのたき
)
から飛び込むかも知れない。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
月々金を
貢
(
みつ
)
いでやる? 貢いでくれと誰が頼んだ。小野の世話をしたのは、泣きついて来て
可愛想
(
かわいそう
)
だから、好意ずくでした事だ。何だ物質的の補助をするなんて、失礼千万な。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
こんな面白い話をしている間に、時々下の家族が
噂
(
うわさ
)
に
上
(
のぼ
)
る事があった。するとK君はいつでも
眉
(
まゆ
)
をひそめて、首を振っていた。アグニスと云う小さい女が一番
可愛想
(
かわいそう
)
だと云っていた。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかしその丸い顔を半分
傾
(
かたぶ
)
けて、高い山の黒ずんで行く
天辺
(
てっぺん
)
を妙に
眺
(
なが
)
めた時は、また
可愛想
(
かわいそう
)
になった。それからまた少し物騒になった。なぜ物騒になったんだかはちょっと疑問である。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
考え直すって、直しようのない明々白々たる理由だが、狸が
蒼
(
あお
)
くなったり、赤くなったりして、
可愛想
(
かわいそう
)
になったからひとまず考え直す事として引き下がった。赤シャツには口もきかなかった。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
馬鹿気
(
ばかげ
)
た感じだから
滑稽
(
こっけい
)
のように思われるけれどもその時は正直にこんな馬鹿気た感じが起ったんだから仕方がない。この感じが滑稽に近ければ近いほど、自分は当時の自分を
可愛想
(
かわいそう
)
に思うのである。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
可愛想
(
かわいそう
)
に。
一人
(
ひとり
)
だって阿蘇ぐらい登れるよ」
二百十日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「比田はあんな奴だが、御夏が
可愛想
(
かわいそう
)
だから」
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「そうですか。
可愛想
(
かわいそう
)
に」
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
可愛想
(
かわいそう
)
に」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
可
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
愛
常用漢字
小4
部首:⼼
13画
想
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
“可愛”で始まる語句
可愛
可愛相
可愛気
可愛御堂
可愛児
可愛好
可愛嶽
可愛いお方