朝間あさま)” の例文
明放した部屋には、朝間あさまの寒い風が吹通って、田圃たんぼの方から、ころころころころとかわずの声が聞えていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
現身うつしみは生きて朝間あさまぞすずしけれ愚かなりけり死にてむなしさ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
現身うつしみは生きて朝間あさまぞすずしけれ愚かなりけり死にてむなしさ
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
朝間あさま干す白きふすまの日に照るは夜ににほふよりせつなかりけり
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
河土手に蛍のにほひすずろなれど朝間あさまはさびし月見草つきみさうの花
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
下肥しもごえの舟曳く子らがうしろでも朝間あさまはすずし白蓮の花
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
初冬の朝間あさま、鏡をそつとかへして
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)