旅は此だから可い——陽氣も好と、私は熟として立つて視て居た。 五月十三日の午後である。志した飯坂の温泉へ行くのに、汽車で伊達驛で下りて、すぐに俥をたよると、三臺、四臺、さあ五臺まではなかつたかも知れない。例の梶棒を横に見せて並んだ中から、毛 …
著者 | 泉鏡太郎 |
著者 | 泉鏡花 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行 |
初出 | 「東京日日新聞 第一六〇九二号~一六〇九八号」東京日日新聞社、1921(大正10)年7月21日~27日 |
文字種別 | 旧字旧仮名 |
読書目安時間 | 約13分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約22分(300文字/分) |