“遠霞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とおがすみ40.0%
えんか20.0%
とほがす20.0%
とほがすみ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見附の火の見やぐら遠霞とおがすみで露店の灯の映るのも、花の使つかいながめあえず、遠火であぶらるる思いがしよう、九時というのに屋敷町の塀に人が消えて、御堂みどうの前も寂寞ひっそりとしたのである。
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御殿山ごてんやま。七十日目ごろさかんなり房総ぼうそう遠霞えんか海辺の佳景、最もよし。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
……やま地平線上ちへいせんじやう遠霞とほがすんで、荒涼くわうりやうたる光景くわうけいあたか欄干らんかんしぼつて、あみをばかり、ぱつとさばいておほきくげて、すゑひろげたのにたとへたのだらう。と、狼狽うろたへてたのである。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と、すぱ/\とけむりかす。ちか煙草たばこ遠霞とほがすみで、天守てんしゆつゝんだ鬱蒼うつさうたる樹立こだちかげいてる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)