“えんか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:エンカ
語句割合
嚥下45.7%
縁家13.0%
煙霞8.7%
塩化6.5%
寃家4.3%
烟火4.3%
鉛華4.3%
園花2.2%
炎火2.2%
烟花2.2%
烟霞2.2%
煙火2.2%
遠霞2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(注・昭和5年11月28日夜、鎌倉腰越の小動崎で常用の催眠剤を嚥下えんかし、七里が浜の恵風園療養所に入院したことがある)
またある土地ではよめ婿むこ縁家えんかさきなどがいい合わせて、たがいにきて助けてできるだけみじかい日数に、きそうて広い田をえおわろうとしていたのである。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
二つが一々主峯の影を濃くひたして空もろ共に凝っている。けれども秋のように冷かではない。見よ、眄視べんし、流目の間にあでやかな煙霞えんかの気が長い睫毛まつげを連ねて人ににおいかかることを。
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
あるとき、ろしゃ(塩化えんかアンモニウムのべつの
伏して念う、某、青年にして世をて、白昼となりなし、六魄ろっぱく離るといえども、一霊いまほろびず、燃前月下えんぜんげっか、五百年歓喜の寃家えんかい、世上民間、千万人ばんにん風流の話本わほんをなす。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
しかして世上往々政治をもって一の玩弄物がんろうぶつとしてその経験をば烟火えんかのごとく愉快なるものとなし、その問題をば詩人の花鳥風月における、小説家が人情の変態におけると一般の思いをなし
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「化粧に、顔へけるものさ。鉛華えんかもあれば、もちごめの粉でこしらえたものもある」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こちらの右の方には大きな宮殿ようの建物があって、玉樹琪花ぎょくじゅきかとでもいいたい美しい樹や花が点綴てんていしてあり、殿下の庭ようのところには朱欄曲〻しゅらんきょくきょくと地をかくして、欄中には奇石もあれば立派な園花えんかもあり
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それでですね、こう云う強大な威力のあるものだから、我々が一度ひとたびこの煩悶の炎火えんかのうちに入ると非常な変形をうけるのです
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ますます放埒無慚ほうらつむざんに陥って、もう静かに学問を楽しむことなどは忘れて了い、今日も明日もと花柳烟花えんかちまたに日夜を送る、眼ぼしい美女と見れば秋波を寄せ
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
覚めて桶の中に坐りて背を日向ひなたらし、夕さりくれば又其桶の中にしとねもなく安寝やすいし、瞑想幽思めいさういうし、ひとり孤境の閑寂を楽んで何の求むる所なく、烟霞えんかをこそ喰はね
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
数丈すうじょうの高さに昇ると見る間に、今まで朦朧たるその人影は、煙火えんかごとにじの如く、燦々さんさんたる光を纏うと共に、紫匂う振り袖に、東雲あけぼの染めの袴を穿き、したたるような若衆髷わかしゅわげの、若衆の姿が現われた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
御殿山ごてんやま。七十日目ごろさかんなり房総ぼうそう遠霞えんか海辺の佳景、最もよし。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)