“安寝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やすい75.0%
ヤスイ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うりめば子等こども思ほゆ、くりめば況してしぬばゆ、何処いづくよりきたりしものぞ、眼交まなかひにもとなかかりて、安寝やすいさぬ」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
覚めて桶の中に坐りて背を日向ひなたらし、夕さりくれば又其桶の中にしとねもなく安寝やすいし、瞑想幽思めいさういうし、ひとり孤境の閑寂を楽んで何の求むる所なく、烟霞えんかをこそ喰はね
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
いは接頭語だ、などと考へてゐる人もある位だが、之には「安寝ヤスイしなさぬ」といふ語もあれば、「る」といふ形もある。
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「まなかひにもとなかゝりて安寝ヤスイしなさぬ」(万葉巻五)は、安眠が出来ぬ、あゝひどいことだ、と言つてゐるので、副詞だけで、動詞の意味までを含んで了つてゐる用法である。
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)