安寝やすい)” の例文
うりめば子等こども思ほゆ、くりめば況してしぬばゆ、何処いづくよりきたりしものぞ、眼交まなかひにもとなかかりて、安寝やすいさぬ」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
覚めて桶の中に坐りて背を日向ひなたらし、夕さりくれば又其桶の中にしとねもなく安寝やすいし、瞑想幽思めいさういうし、ひとり孤境の閑寂を楽んで何の求むる所なく、烟霞えんかをこそ喰はね
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
まさやけきあかしとせずば、かぎりなく澄む月にすら、闇かとも子らはまどはむ、安寝やすいしなさね。
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)